CD帯から。「アート・ファーマーとジム・ホールによる双頭リーダーアルバム。名手2人がリラックスしたムードで贈る円熟のジャズ」。円熟のジャズかぁ。自分の中にはない言葉。円熟してしまったジャズってなんだろう。現状に満足せず、常に前へ突き進むのがジャズだと思う。この二人も、本作の録音を終えた時点で、次の構想に入ったに違いない。
ファーマーのディスコグラフィーを調べると、ホールとのアルバムでの共演は数回ほど実現している。本作の前は、1964年4月録音のアルバムTo Sweden With Loveなので、14年振りの顔合わせ。4曲しか収録されていないが、2日間のセッション。入念なリハーサルを重ねたと想像できる。その理由の一つは、本作での重要な役割を果たしているヴァイブのマイク・マイニエリの参加。ファーマーのフリューゲルホーンを、ギターとヴァイブが見事に味付けをしている。
1. Whisper Not
2. A Child Is Born
3. Big Blues
4. Pavane For A Dead Princess
Art Farmer - flugelhorn
Mike Mainieri - vibraphone
Jim Hall - guitar
Mike Moore - bass
Steve Gadd - drums
Recorded on February 2 & 3, 1978 at Electric Lady Studios, NYC.