Albert Ayler / Bells - Prophecy

CD化でアルバムProphecyとBellsが合体され、なぜか録音を逆順にしたタイトルBells / Prophecyとなったが、収録はアルバムProphecyから始まる。とは言っても、アルバムBellsはBellsの1曲のみ。LPのときはA面だけでB面はまっさらだった。

アルバムProphecyは、セラー・カフェという恐らく小さな空間で1964年6月14日に録音されたもの。その空間に、アルバート・アイラー、ゲイリー・ピーコック、サニー・マレーがいた。その事実だけで十分なのだが、まばらな拍手は何を意味しているのだろう。

一方のアルバムBellsは、1500人収容できるタウンホールで1965年5月1日に録音。Bellsは19分54秒と長尺の曲ではあるものの、他の演奏は残っておらず、Bellsだけ聴いて観客が帰ったとは思えない。そこで、所有アルバムリストを確認した。なんとジュゼッピ・ローガンが同日のステージに立っている。演奏はMantuとShebarの2曲。アルバムMoreに収められている。この日のタウンホールは、フリー系ないしはアバンギャルド系ミュージシャンを集めたコンサートだったのだろう。

1. Spirits
2. Wizard
3. Ghosts: First Variation
4. Prophecy
5. Ghosts: Second Variation
6. Bells

Tracks 1 - 5: album "Prophecy"
Albert Ayler - tenor saxophone
Gary Peacock - bass
Sunny Murray - drums
Recorded on June 14, 1964 at Cellar Cafe, NYC.

Track 6: album "Bells"
Albert Ayler - tenor saxophone
Donald Ayler - trumpet
Charles Tyler - alto saxophone
Lewis Worrell - bass
Sunny Murray - drums
Recorded on May 1, 1965 at The Town Hall, NYC.

Albert Ayler / Bells

CD化でアルバムProphecyと統合され、アルバムBells / Prophecyとなった。

1. Bells

Albert Ayler - tenor saxophone
Donald Ayler - trumpet
Charles Tyler - alto saxophone
Lewis Worrell - bass
Sunny Murray - drums

Recorded on May 1, 1965 at The Town Hall, NYC.

Albert Ayler / The Hilversum Session

オランダのHilversum(ヒルヴェルスム)にあるVARAスタジオで、放送局用にプロデュースされたセッション。強烈なメンバー。アイラー、ドン・チェリー、ゲイリー・ピーコック、そしてサニー・マレー。一曲目のAngelsでアイラーの最初のフレーズに続くベースの一音。このわずか1~2秒で、このセッションの凄みが分かる。

エリック・ドルフィーの最後のアルバムLast Dateは、1964年6月2日にヒルヴェルスムで録音された(スタジオは不明)。そして、6月29日に息を引き取った。このヒルヴェルスム・セッションは11月9日に録音。アイラーとドルフィーの接点は見つからないが、このセッションにはドルフィーへの想いが隠されているのではないだろうか。

1. Angels
2. C.A.C.
3. Ghosts
4. Infant Happiness
5. Spirits
6. No Name

Albert Ayler - tenor saxophone
Don Cherry - cornet
Gary Peacock - bass
Sunny Murray - drums

Recorded on November 9, 1964 at VARA Studio, Radio Nederland, Hilversum, Holland.