Clifford Brown / At Basin Street

このアルバムに関して、未だに分からないことが2つある。まずはタイトル。Basin Street Bluesという曲があり、エラ・フィッツジェラルドが歌い、マイルスやキースなどがアルバムに取り上げている。だが、この曲が本作に収録されていないにもかかわらず、なぜにタイトルをAt Basin Streetとしたのか。Wikipediaによると、「ベイズン・ストリートは20世紀初期にニューオーリンズの歓楽街として知られたストーリーヴィルの目抜き通りを指す」とあった。

次はジャケット。CLIFFORD BROWN and MAX ROACHとジャケットに記載されているものの、写っているのはマックス・ローチのみ。ブラウンは、この録音から4ヶ月後の1956年6月26日に交通事故で即死した。つまり、ブラウンの死後にリリースされ、ローチのドラミングと歓楽街をイメージさせたと想像できる。ところが、オリジナルのライナーノーツには、ブラウンの死については書かれておらず、新作アルバムとして以下のように締め括っている。やはり、謎は謎のままなのだ。

All in all, the new Brown-Roach LP provides the most effective picture to date of the degree of integration, spirit and swing achieved by this eminent duo and their worthy cohorts.(新しいブラウン・ローチのLPは、卓越したデュオと不足ない相棒によって、融合、魂、スイングにこれまでにない最も効果的な心象を提供する)。

1. What Is This Thing Called Love?
2. Love Is A Many Splendored Thing
3. I'll Remember April
4. Step Lightly (Junior's Arrival)
5. Powell's Prances
6. Time
7. The Scene Is Clean
8. Gertrude's Bounce
9. Flossie Lou
10. What Is This Thing Called Love?
11. Love Is A Many Splendored Thing
12. I'll Remember April
13. Flossie Lou

Clifford Brown - trumpet
Sonny Rollins - tenor saxophone
Richie Powell - piano
George Morrow - bass
Max Roach - drums

Recorded on January 4 and February 16 & 17, 1956.

吉田拓郎 / detante

このアルバムは、どうにも評価が難しい。つまり、ここでの曲は、その後にライブなどで唄われていないから。拓郎にとっては、アルバムを創るために作り上げた曲を並べたとも言える。その中に、かつての名曲「地下鉄にのって」を入れたのも意味が分からない。迷走していた拓郎の時代。

以上のことを2014年2月のブログで書いた。アルバムLIVE 2014(録音 2014年7月22日 / 東京国際フォーラム)では、2曲目の「たえなる時に」を収録。確かに、本作の中では拓郎らしい秀作である。Wikipediaには次の2項目が書かれていた。髪を切って拓郎で有り続けることの緊張をほぐしたと言うことだろうか。
・このアルバムのジャケットから髪を短くしている。
・タイトルのdetente(デタント)はフランス語で、緊張緩和という意味である。

1. 放浪の唄
2. たえなる時に
3. シリアスな夜
4. ロマンチックを送って
5. 渚にて
6. ひとりぼっちの夜空に
7. 地下鉄にのって
8. 青空
9. 男達の詩
10. 友あり
11. レールが鳴ると僕達は旅がしたくなる
12. 時には詩人のように
13. 裏窓

発売 1991年6月12日

吉田拓郎 / 176.5

「落葉」で始まり「祭りのあと」で閉めているアルバム。残りの9曲は、その後のライブなどでは唄われていない。「俺を許してくれ」のみが、アルバム「18時開演」で再演。アルバムタイトルは、拓郎の身長。どうにもこうにも拓郎らしい曲作りができなかった時代。

考えようによっては、1980年終わりは「主題」がなかった時代でもある。フォークというジャンルから出てきたアーティストは、迷走せざるを得なかった。なので、「落葉」で始まり「祭りのあと」で閉めるしかなかったのだろう。それでも、アルバムを出さなければならないという、ある意味での悲しさ。ジャケットの拓郎の表情がそれを物語っている。

1. 落陽
2. 星の鈴
3. 車を降りた瞬間から
4. 俺を許してくれ
5. 30年前のフィクション
6. しのび逢い
7. 妄想
8. 憂鬱な夜の殺し方
9. 光る石
10. はからずも、あ
11. 祭りのあと

発売 1990年1月10日