John Coltrane / The Best Of Birdland

ライナーノーツに書かれた邦題は『バードランドの巨星』。そして、Two Stars At Birdlandとある。LPのA面はコルトレーン、B面はリー・モーガンによるコンボ演奏。何の目的で製作されたアルバムなのかは不明。それを知って中古LPを買った自分もいい加減。とにかくコルトレーンの演奏が入っているなら、何でも聴きたいという時期があったことは事実。

油井正一氏のライナーノーツによると、「ルーレット・レコードというのは、貴重な会社だ。データがよくわからぬ幻の名盤がごろごろある」と冒頭に書いてある。何年に書かれた文章かは定かでないが、「幻の名盤」というのは誇張し過ぎた表現であり、「ごろごろ」というのも、いかがなものかと思ってしまう。しかしながら、記録としての価値はある。だが、それでしかない。でも、それでいいのだ。購入したコルトレーン・ファンがここにいたのだから。なお、CD化はまったく望めないアルバム。

1. Exotica
2. One And Four
3. Simple Like
4. Suspended Sentence
5. Minor Strain
6. A Bid For Sid

Tracks 1, 2 & 3
John Coltrane - tenor saxophone
McCoy Tyner - piano
Stephen Davis - bass
Billy Higgins - drums
Recorded on September 8, 1960 in Los Angeles, CA.

Tracks 4, 5 & 6
Wayne Shorter - tenor saxophone
Lee Morgan - trumpet
Bobby Timmons - piano
Jimmy Rowser - bass
Art Taylor - drums
Recorded in June, 1960 at Capitol Studios, NYC.

John Coltrane / Giant Steps

まさしく上り坂を駆け上がる巨人の歩みをイメージさせるアルバム。しかしながら、曲としてのGiant Stepsは二度とアルバムで取り上げていない。飛躍を遂げた曲だから、振り返ることはなかったのだろう。一方、NaimaとMr. P.C.は何度となく演奏され、多くのアルバムに残っている。

CD化で別テイクが5曲加わり、本作が完成するまでにコルトレーンは試行錯誤していたことが分かる。まず、1959年4月1日にピアノにシダー・ウォルトン、ドラムにレックス・ハンフリーズを配置して、Giant StepsとNaimaを録音。5月4日には、ピアノをトミー・フラナガン、ドラムをアート・テイラーに替えてGiant Stepsを再録音。さらに、それから半年以上経った12月2日に、ピアノにウィントン・ケリー、ドラムにジミー・コブを配置してNaimaを再度録音している。ベースは、いずれもポール・チェンバース。つまり、Giant Stepsは録り直しをすぐに決め、Naimaは判断に迷ったことになる。だが、コルトレーンがボツにしたトラックを聴くのは、後味が良いとは言えない。

1. Giant Steps
2. Cousin Mary
3. Countdown
4. Spiral
5. Syeeda's Song Flute
6. Naima
7. Mr. P.C.
8. Giant Steps [alternate take]
9. Naima [alternate take]
10. Cousin Mary [alternate take]
11. Countdown [alternate take]
12. Syeeda's Song Flute [alternate take]

John Coltrane - tenor saxophone
Tommy Flanagan - piano
Paul Chambers - bass
Art Taylor - drums
Wynton Kelly - piano (track 6)
Jimmy Cobb - drums (tack 6)
Cedar Walton - piano (tracks 8,9)
Lex Humphries - drums (tracks 8,9)

Tracks 1, 2, 5, 7, 10 & 12
Recorded on May 5, 1959 at Atlantic Studios, NYC.

Tracks 3, 4 & 11
Recorded on May 4, 1959 at Atlantic Studios, NYC.

Track 6
Recorded on December 2, 1959 at Atlantic Studios, NYC

Tracks 8 & 9
Recorded on April 1, 1959 at Atlantic Studios, NYC.

Oliver Nelson / Straight Ahead

エリック・ドルフィーのアルバムを追いかけていた時期があった。40年以上前、社会人になった頃。20枚に満たないドルフィーのリーダーアルバムは、それほど時間をかけずに揃えることができた。次は、リーダーでなく参加アルバム。コルトレーンとミンガスのアルバムは所有し聴き込んでいたので、それ以外となると、そう多くはない。その中の一枚。間違いなく、オリバー・ネルソンのリーダーアルバムではあるものの、聴き終わって脳裏に残るのは、ドルフィーのアルト、バスクラ、フルートの音色。

ジャケットには明確にwith ERIC DOLPHYと記載されているので、ネルソンとしても狙い通りだったのかも知れない。ネルソンの水平振幅、ドルフィーの垂直振幅。それぞれのアドリブがぶつかることなく交差して展開されていく。まさしくStraight Ahead。ひたむきな二人の演奏に酔いしれるのだ。ところで、本作録音の1週間前、1961年2月22日、ドルフィーはアビー・リンカーンのセッションに参加し、そのアルバムは本作と同名のStraight Aheadとなった。それぞれのタイトル曲Straight Aheadは、ネルソン、ならびにリンカーン自身による作品である。真っ正面を向いていたジャズの時代。

1. Images
2. Six And Four
3. Mama Lou
4. Ralph's New Blues
5. Straight Ahead
6. 111-44

Oliver Nelson - alto saxophone (tracks 1-3,5,6), tenor saxophone (tracks 3,4), clarinet (track 4)
Eric Dolphy - alto saxophone (tracks 2,3,5), bass clarinet (tracks 1,4,6), flute (track 3)
Richard Wyands - piano
George Duvivier - bass
Roy Haynes - drums

Recorded on March 1, 1961 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey.