渡辺貞夫 / My Dear Life

想い出すのは、FM東京の『ブラバス・サウンド・トリップ/渡辺貞夫マイ・ディア・ライフ』。ネットで調べたところ、1972年から89年まで毎週土曜日24:00から1時間番組として放送、とあった。自分が毎週のように聴いていたのは、学生時代なので76年から80年初め頃まで。ジャズ研の時はタイトル曲My Dear Lifeを学祭で演奏したが、メロディーが完成され過ぎていてアドリブ勝負の曲でなく、盛り上がらなかったことを記憶している。

CD帯から。「世界のナベサダが澄んだ青空の下、ロサンゼルスに飛んで、ウェスト・コーストの最高のスタジオ・ミュージシャン達と共に創り上げた最新アルバム」。録音当日の1977年4月26日が青空だったのかは知らないが、ジャケット裏に記載された録音データによると、トロンボーンの福村博はロスのセッションには参加せず、6月下旬に東京でナベサダと福村のみが録音。つまり、梅雨空の下、オーバーダビングして完成させたアルバム。ロスへ連れて行ってもらえなかった福村。それも、His Dear Lifeである。

1. Massai Talk
2. Safari
3. Hunting World
4. L.A. Sunset
5. Samba Em Praia
6. Music Break
7. Malaika
8. My Dear Life

渡辺貞夫 - alto saxophone, flute, sopranino
福村博 - trombone
Lee Ritenour - guitar
Dave Grusin - piano, electric piano
Chuck Rainey - electric bass
Harvey Mason - drums
Steve Forman - percussion

Recorded on April 26 & 28, 1977 at United Western Studios, L.A.
Recorded on June 25 & 28, 1977 at Onkio Haus, Tokyo.

Oscar Peterson / We Get Requests

タイトルWe Get Requests(リクエスト承ります)とジャケットが見事に一致。オスカー・ピーターソンが、会場からのリクエストに応えようとしている感じ。だが、本作はスタジオ録音。確かにジャケットにはLIVEの文字はないが、工業製品ならば訴えられても仕方ない。ライナーノーツで、油井正一氏が次のように書いている。

「ピーターソン・トリオは、ナイト・クラブで演奏するとき、よく流行中のヒット曲のリクエストをうけるという。お客が彼をからかっているのではない限り、進んで演奏するそうだ。大先輩のアート・テイタムと同様、こうしたものの取り扱い方がすぐれているピーターソン・トリオは、ヴァーヴへの置きみやげに、そうしたレパートリーを集めた本アルバムを残した」。ピーターソンは、本作録音後の65年にドイツMPSレコードに移籍。なぜにヴァーヴを去ったのか。リクエストに応える芸人稼業は卒業と判断したに違いない。40歳になったばかりのピーターソンの決断。

1. Quiet Nights Of Quiet Stars (Corcovado)
2. Days Of Wine And Roses
3. My One And Only Love
4. People
5. Have You Met Miss Jones?
6. You Look Good To Me
7. The Girl From Ipanema
8. D & E
9. Time And Again
10. Goodbye J.D.

Oscar Peterson - piano
Ray Brown - bass
Ed Thigpen - drums

Recorded on October 19 and November 20, 1964 at RCA Studios, NYC.

Dollar Brand / African Marketplace

ご機嫌である。ダラー・ブランドは、黒人の音楽をルーツにして表現してきた。ここにあるのは、あまり難しいことを言わずに音楽を、そしてジャズを楽しもうよ、という姿勢。収録曲のすべてが、アフリカの情景を示しているようで魂を揺さぶる音楽。スピリチュアル・ジャズとでも呼びたくなる。

1979年12月録音。70年代最後を飾る名盤。間違いなし。残念なのは、わずか35分55秒で終わってしまうこと。もっとどっぷりと浸りたくなる演奏なのだ。さらに言えば、曲名の意味が分からないこと。英文ライナーノーツでは、1曲目のWhoza Mtwanaには括弧書きでCome Childrenと記載しているが、MoniebahとUbu-Sukuに関しては記載なし。演奏を聴きながら、それらを想像してみるのも悪くない。

1. Whoza Mtwana
2. The Homecoming Song
3. The Wedding
4. Moniebah
5. African Marketplace
6. Mamma
7. Anthem For The New Nation
8. Ubu-Suku

Abdullah Ibrahim - keyboards, soprano sax, conga
Carlos Ward - alto saxophone, soprano saxophone
Jeff Jawarrah King - tenor saxophone
Dwayne Armstrong - tenor saxophone
Kenny Rogers - baritone saxophone
Malindi Blyth Mbityana - trombone
Craig Harris - trombone
Gary Chandler - trumpet
Cecil McBee - bass
Miguel Pomier - percussion
Andre Strobert - drums, percussion
Lawrence Lucie - banjo

Recorded in December 1979 at Atlantic Studios NYC.