Wes Montgomery / California Dreaming

例えば、ボブ・ディラン。フォークギターからエレクトリックギターに持ち替えて、大きな非難を浴びた。しかし、彼は自分の音楽を貫き通し、今では、他の追従を許さぬ最高峰のアーティストである。

ウェス・モンゴメリーは、独自のオクターブ奏法を生み出し、ジャズギターに新たな可能性を見出した。このアルバムを通して、それをポップ音楽にも展開した。時代の流れに乗ったとも言える。海の満ち引きには逆らえない。美女がたたずむジャケットとして、人気があるようだが、ものは考えよう。こういう音楽でいいのかと彼女は思い悩んでいるとも感じ取れる。

仮に自分がジャズ喫茶をやっているなら、昼間のコーヒータイムには、鳴らすことができないアルバム。日が暮れて、ちょいと酔いが回りはじめたお客に、会話と酒を勧めるための音楽。売上貢献ということだな。ウェスは、自分に納得して、このアルバムを録音したのだろうか。それは果かない「カルフォルニアの夢」だったと思いたいのだが。

1. California Dreaming
2. Sun Down
3. Oh, You Crazy Moon
4. More, More, Amor
5. Without You
6. Winds Of Barcelona
7. Sunny [alternate take]
8. Sunny
9. Green Peppers
10. Mr. Walker
11. South Of The Border

Wes Montgomery - guitar
Bernie Glow, Mel Davis, Jimmy Nottingham - trumpet
Wayne Andre, Johnny Messner, Bill Watrous - trombone
Stan Webb - clarinet, English horn, saxophone
Raymond Beckenstein - flute, piccolo, saxophone
James Buffington - French horn
Jack Jennings - castanets, scratching, vibraphone
Don Butterfield - tuba
Bucky Pizzarelli, Al Casamenti - guitar
Herbie Hancock - piano
Richard Davis - bass
Ray Barretto - percussion
Grady Tate - drums

Recorded on September 14, 15 & 16, 1966 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey.

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