Ted Curson / Plenty Of Horn

かつて「幻の名盤」だった。その理由は、OLD TOWNというマイナーなレーベルから発売されたため。ネットで調べても、このレーベルの情報は僅かしか得られない。で、今はFRESH SOUNDという海外レーベルから発売されている。このレーベルもマイナーなようだ。「古い街」から「新鮮な音」へ移っても、このアルバムは相変わらず「幻の名盤」なのである。レコードは10年以上前に手放したが、ようやくCDを最近手に入れた。

「幻の名盤」は必ずしも「名演奏」ではないものの、テッド・カーソンの初リーダーアルバムの録音に、これだけのメンバーを集めたOLD TOWNに感謝。参加メンバーを改めて眺めたところ、不思議なことに気付いた。セッションは1961年4月11日のみ。サックスのビル・バロンとエリック・ドルフィーが曲によって入れ替わるのはよしとして、3人のドラマーがこまめに交代。スタジオにあるドラムセットが一台だけとすれば、ドラマーによる微妙な調整に手間がかかったはずだ。ロイ・ヘインズのドラムで4曲を録音し、ヘインズとドルフィーは退散。次にダニー・リッチモンドで3曲、最後にピート・ラロッカで2曲という段取りだったのか。それより、そもそも3人のドラマーを集めた理由がわからない。「幻の迷盤」でもある。

1. Caravan
2. Nosruc Waltz
3. The Things We Did Last Summer
4. Dem's Blues
5. Ahma (See Ya)
6. Flatted Fifth
7. Bali-H'ai
8. Antibes
9. Mr. Teddy

Ted Curson - trumpet
Bill Barron - tenor saxophone (tracks 1,2,4-6,8,9)
Eric Dolphy - flute (tracks 3,7)
Kenny Drew - piano
Jimmy Garrison - bass
Roy Haynes - drums (tracks 1,3,6,7)
Dannie Richmond - drums (tracks 2,4,9)
Pete La Roca - drums (tracks 5,8)

Recorded on April 11, 1961 at Bell Sound Studios, NYC.

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