アルバムSoul Station(1960年2月録音)とRoll Call(60年11月)、そして本作(61年3月)を合わせて、ハンク・モブレーの傑作3部作と呼ばれているらしい。しかし、参加メンバーは微妙に異なる。特に本作では、フロントはグラント・グリーンのギターとの組合せ。味付けを変えながら吹き込んだ3枚なので、3部作かも知れないが、決して3連作ではないのだ。
原田和典氏のライナーノーツから。「原盤ライナーノーツの冒頭に、評論家のレナード・フェザーはこう記した。“ヘンリー・モブレー(彼の本名。ハンクは愛称)はテナーサックスのミドル級チャンピオンである”。いやいやどうして、〈ワークアウト〉におけるモブレーは、まさしくヘヴィーウェイト級の迫力とドライブ感で聴き手をノックアウトしてやまない」。ボクシングの階級に例えて競い合っても仕方ない。むしろ、ここではグリーンとの駆け引きが興味深い。そして、アルバムタイトルは1曲目から持って来ているが、ジャケットの写真と合わせるならば、3曲目のSmokin'とすべきだった。
1. Workout
2. Uh Huh
3. Smokin'
4. The Best Things In Life Are Free
5. Greasin' Easy
Hank Mobley - tenor saxophone
Grant Green - guitar
Wynton Kelly - piano
Paul Chambers - bass
Philly Joe Jones - drums
Recorded on March 26, 1961 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey.