Neil Young / After The Gold Rush

極めて印象的なアルバムジャケット。1970年代の始まりに憂鬱さを感じるニール・ヤングがそこにいるようだ。After The Gold Rushの中の一節 ― Look at Mother Nature on the run in the nineteen seventies ― 「母なる自然を見て1970年代を駆けずり回る」とでも訳すのだろうか。

同時期、ボブ・ディランはアルバムNew Morningを発表。ディランは1970年代に希望を抱いていたのか。いずれにしても、After COVID-19を辛抱強く待って、さあ、旅に出よう。

1. Tell Me Why
2. After The Gold Rush
3. Only Love Can Break Your Heart
4. Southern Man
5. Till The Morning Comes
6. Oh Lonesome Me
7. Don't Let It Bring You Down
8. Birds
9. When You Dance I Can Really Love
10. I Believe In You
11. Cripple Creek Ferry

Neil Young - guitar, piano, harmonica, vibraphone, lead vocals
Danny Whitten - guitar, vocals
Nils Lofgren - guitar, piano, vocals
Jack Nitzsche - piano
Billy Talbot - bass
Greg Reeves - bass
Ralph Molina - drums, vocals
Stephen Stills - vocals
Bill Peterson - flugelhorn

Recorded in August 1969 - June 1970 at Sunset Sound and Sound City, Hollywood, CA; Young's home studio in Topanga, CA.

Neil Young / Live At The Fillmore East

偶然に出会ったアルバム。フィルモア・イーストでのマイルスのライブアルバムIt's About That Timeのライナーノーツを読んでいた時、同日はニール・ヤングも出演していて、本作のジャケットにその証拠があると書いてあった。それならば、ジャケットを手にしたいと思い、良質で安価な中古CDを見つけて注文。ボブ・ディランを除いて久しぶりに購入したロックのアルバム。自分にとっては5枚目のヤング。演奏内容は当たり!であった。

マイルスのそのアルバムは2001年7月にリリース。本作は2006年11月なのである。どちらも、30年以上も放置されていたテープを掘り起こしたことになる。見開きの紙ジャケット内には、このライブのレビュー記事が掲載されている。そのタイトルは、NEIL YOUNG WITH CRAZY HORSE / MILES DAVIS QUINTEST - STEVE MILLER BLUES BANDとあった。

1. Everybody Knows This Is Nowhere
2. Winterlong
3. Down By The River
4. Wonderin'
5. Come On Baby Let's Go Downtown
6. Cowgirl In The Sand

Neil Young - guitar, vocals

Crazy Horse
Danny Whitten - guitar, vocals
Billy Talbot - bass
Ralph Molina - drums, backing vocals
Jack Nitzsche - electric piano

Recorded on March 6 & 7, 1970 at The Fillmore East, NYC.

加川良 / 南行きハイウェイ

3曲目は「高知」そのものがタイトルなのだが、2曲目の詩の中で「いつか高知へ引越したい」と唄っている。メンフィスで録音したアルバムであるが、加川良の中にある「南行き」は高知。高知の何が、加川をそれだけ引き付けるのか?加川の詩、曲、声に飽きがくることがない。つまり、古さを感じないということだ。拓郎の場合、初期のアルバムを聴きたいと思うことはめったにない。なんだか自分を振り返る感じがするから。加川は時代を唄ってきた訳ではないということだろうか。

ライナーノーツで小川真一氏が、こう分析している。「いわゆる世間でいうところのフォークソングから、どれだけ距離を置くことができるかが、〈アウト・オブ・マインド〉以降の加川良のテーマだったように思う。フォークを毛嫌いするといった意味ではなく、ひとりのシンガーソングライターの作品として聞いてもらうためには、古い外套を脱ぎ捨てる必要があったのだ」。メンフィス録音の理由は分かったが、高知の回答は得られなかった。

1. 転がりつづける時
2. カントリーハット・ポップ
3. 高知
4. ホームシック・ブルース
5. あの娘に乾杯
6. 窓辺にもたれて
7. アラバマ
8. ジョーのバラッド
9. 地平線
10. 北風によせて

加川良 - vo
石田長生 - gt, tambourine, arr
中川イサト - gt
Gene Chrisman - ds
Leroy Hodges - el-b
Charles Hodges - org
James Hooker - p, org
Ace Cannon - ts
Wayne Jackson - tp
Andrew Love - ts
Lewis Collins, Jr. - ts
James Mitchell - bs
Jack Hale - tb
Rhodes, Charles & Rhodes - background vo
The Memphis Strings

テキサス州メンフィス録音 1976年7月 / 発売 1976年10月