ピアノトリオであるが、あくまでも主役はテテ・モントリュー。ベースとドラムは脇役。3人のインタープレイを期待すると肩透かしに合う。その理由の一つは、モントリューが盲目であるということだ。アドリブを回したり、4バースを展開するには身振り手振り、目線での合図が必要。リハーサルを繰り返せば、その必要もなくなるだろうが、曲をスコアに落としていくようなものでジャズの醍醐味が薄らいでいく。
極端に言えば、モントリューのピアノだけを聴けばいい。ペデルセンのベースがピアノに絡みついてきたり、ベースやドラムのソロ、4バースの部分もあるが、そこにはぞくぞくするダイナミズムはない。Tete A Teteはフランス語でFace To Faceの意味らしい。モントリューのピアノと向かい合えば、存在感が高まってくるアルバム。
1. What's New
2. We'll Be Together Again
3. Scandia Skies
4. Lush Life
5. Catalan Suite
Tete Montoliu - piano
Niels-Henning Orsted Pedersen - bass
Albert 'Tootie' Heath - drums
Recorded on February 15 & 16, 1976 in Copenhagen, Denmark.