ジャケットから無駄なイラストやタイトルを省いて、モノクロのロリンズの写真だけにしていたら、このアルバムの評価はもっと高くなったに違いない。せめて、Worktimeというタイトルは右上の片隅に小さく配置すべきであった。ところで、なぜにWorktimeなのかがいまだに分からない。そんな曲は収録されておらず、「作業時間」とは意味不明。2曲目のロリンズのオリジナル曲Paradoxをタイトルにしていれば、他のジャズマンが取り上げるような曲になったであろう。
このアルバムの聴きどころは1曲目のThere's No Business Like Show Business(ショウほど素敵な商売はない)。ミュージカル『アニーよ銃をとれ』の挿入曲。所有するジャズアルバムの中で、この曲は誰も演奏していない。そんなことから、ロリンズはミュージカルなどに素材を求めていたことが分かる。
1. There's No Business Like Show Business
2. Paradox
3. Raincheck
4. There Are Such Things
5. It's All Right With Me
Sonny Rollins - tenor saxophone
Ray Bryant - piano
George Morrow - bass
Max Roach - drums
Recorded on December 2, 1955 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey.