Sarah Vaughan / The Explosive Side

女性ジャズボーカリストは数多くいる。彼女たちに対して、いろんな評価の仕方がある訳だが、結局のところ、「肌が合う」かで自分の好みが決まってしまうのだろう。もちろん、それはボーカルに限ったことではないし、ジャズに限定した話でもない。サラ・ヴォーンに関しては、以下のCD帯解説のように、「燃えるように鮮やかな歌唱」が自分の肌にぴったり合うのだ。

「タイトルどおりにアップテンポに乗せて、サラ・ヴォーンの燃えるように鮮やかな歌唱が楽しめる、ルーレット時代の大傑作アルバムである。ジャジーな魅力を発散してゆくベニー・カーターのオーケストラを向こうに回して、いやが上にもダイナミックな盛り上がりをみせるサラが凄い。いきなりスキャットから始まる〈君去りし後〉、超アップテンポの〈トロリー・ソング〉。どれも胸のすくようなトラックばかりである」。

1. I Believe In You
2. Honeysuckle Rose
3. Moonlight On The Ganges
4. The Lady's In Love With You
5. After You've Gone
6. Garden In The Rain
7. I Can't Give You Anything But Love
8. Trolley Song
9. I'm Gonna Live Until I Die
10. Falling In Love With Love
11. Great Day
12. Nobody Else But Me

Sarah Vaughan - vocals
Benny Carter - arranger, conductor

Recorded in May - July 1963.

Sarah Vaughan / After Hours [Roulette]

サラのボーカルは疲れた体に沁み渡る。特にこのアルバムは、バッグにギターとウッドベースだけ。なので、サラの単なる力強い歌声ではなく、「歌」を「物語」にする力を発揮している。曲が始まった瞬間のサラの歌声に、一種の恐怖を感じてしまう。ドスンと落ちる感覚。ある種の麻薬であって、ジャズを長年に渡って聴かないとたどり着けない。まぁ、結論は「ジャズは麻薬である」ということなのだ。

コルトレーンは、1960年10月21日にMy Favorite Thingsを初めて録音。それから9ヶ月後、この曲をジャズボーカリストが最初に録音したのは本作ではないだろうか。ところで、ジャケットはライブアルバムの感じになってしまい、タイトルAfter Hoursの雰囲気が出ていない。せめて、スタジオでの3人によるセッションの写真にして欲しかった。

1. My Favorite Things
2. Ev'ry Time We Say Goodbye
3. Wonder Why
4. Easy To Love
5. Sophisticated Lady
6. Great Day
7. Ill Wind
8. If Love Is Good To Me
9. In A Sentimental Mood
10. Vanity

Sarah Vaughan - vocals
Mundell Lowe - guitar
George Duvivier - bass

Recorded on July 18, 1961 at RKO-Pathe Studio, NYC.

Sarah Vaughan / At Mister Kelly's

所有する輸入盤CDには、Mister Kelly's(ミスター・ケリーズ)のオーナーであるOscar Marienthalによる紹介文が載っていて、その要約すると次のようになる。63年前の出来事。

「ケリーズの天井の周り隠された52台のスピーカーは、すべての観客にプライベートなパフォーマンスをもたらしてくれる。実は、私はサラのファンではなかった。ファンになる機会がなかったのだ。だが、洗練された音楽セットで彼女の計り知れない描画力を知っていたので、彼女と契約した。彼女は天使のような暖かさでやって来た。そして、40分間の催眠術をかけた(実際にはアルバムの収録時間35分35秒)。私はオーナーであることを忘れ、瞬く間にサラのファンになってしまった」。

1. September In The Rain
2. Willow Weep For Me
3. Just One Of Those Things
4. Be Anything But Darling Be Mine
5. Thou Swell
6. Stairway To The Stars
7. Honeysuckle Rose
8. Just A Gigolo
9. How High The Moon

Sarah Vaughan - vocals
Jimmy Jones - piano
Richard Davis - bass
Roy Haynes - drums

Recorded on August 6, 7 & 8, 1957 at Mister Kelly's, Chicago.