Sonny Rollins / East Broadway Run Down

ロリンズがRCAからインパルスに移籍して残したアルバムは次の4枚。括弧内は録音日。There Will ... はライブ録音、Alfeは映画音楽なので、インパルスらしさを打ち出したのは2枚のみ。
・There Will Never Be Another You (June 17, 1965)
・On Impulse! (July 8, 1965)
・Alfie (January 26, 1966)
・East Broadway Run Down (May 9, 1966)

さらに、East ... は、前年にコルトレーングループを脱退したエルビン、そして在籍中のギャリソンをリズム陣として迎え入れた。極めてロリンズらしくないアルバム。ロリンズの意図はどこにあったのだろう。コルトレーンを意識していたことは間違いない。だが追従はしたくない。ピアノレスにしよう。替りにトランペットを入れよう。長尺のオリジナル曲を創ろう。結果は、失敗だった。なぜなら、次のアルバムNext Albumの録音が1972年7月。6年間の隠遁生活に入ったからだ。ただし、1968年には日本とヨーロッパで公演している。新たに発見したのは、以下のアルバム(廃盤)。コルトレーンのNaimaが演奏されているのだ!

Sonny Rollins In Denmark 1 & 2
Vol.1 - 1. Four / 2. Naima
Vol.2 - 1. Three Little Words / 2. St. Thomas / 3. Sonnymoon For Two / 4. Medley / 5. When Lights Are Low

Sonny Rollins - tenor saxophone / Kenny Drew - piano
Niels-Henning Ørsted Pedersen - bass / Albert Heath - drums
Recorded on September 6, 1968 at "Jazzhus Montmartre", Copenhagen, Denmark.

* * *
1. East Broadway Run Down
2. Blessing In Disguise
3. We Kiss In A Shadow

Sonny Rollins - tenor saxophone
Freddie Hubbard - trumpet
Jimmy Garrison - bass
Elvin Jones - drums

Recorded on May 9, 1966 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey.

Sonny Rollins / Alfie

いままで全く勘違いしていた。このアルバムは、イギリス映画『アルフィー』のサウンドトラックと思っていた。つまり、アルバムに収録された演奏が、映画の中で使われていると。中古CDを購入し、LPとCDのライナーノーツをじっくり読んだところ、劇中音楽を提供したのはロリンズであるが、映画の演奏はイギリスのミュージシャンによるとのこと。

さらに、CDのライナーノーツを担当した内藤遊人氏が、Alfie's Theme, On Impulse, Alfie's Theme Differentlyの3曲は小節数が合っていないと分析(1987年2月付け)。学生時代のジャズ研での自分の経験からも、アドリブが長く続くと譜面のどこをやっているか分からなくなることがよくあった。そんな場合、原則としてベースがコントロールするのだが、内藤氏はロリンズが自分のペースで軌道修正していると指摘。そして、ロリンズと共演経験がある菊池雅章のコメント「ロリンズはピアノやベースが提示するリズムの変化、コードの変化などは全く無視する。自分一人で己の音楽をうたっている感じである(スイングジャーナル誌1968年3月号より)」を掲載。やはり、いろんな意味でロリンズは偉大なのだ。

1. Alfie's Theme
2. He's Younger Than You Are
3. Street Runner With Child
4. Transition Theme For Minor Blues Or Little Malcolm Loves His Dad
5. On Impulse
6. Alfie's Theme Differently

Oliver Nelson - arranger, conductor
Sonny Rollins - composer, tenor saxophone
Bob Ashton - tenor saxophone
Phil Woods - alto saxophone
Danny Bank - baritone saxophone
J.J. Johnson - trombone (tracks 1,2)
Jimmy Cleveland - trombone (tracks 3-6)
Kenny Burrell - guitar
Roger Kellaway - piano
Walter Booker - bass
Frankie Dunlop - drums

Recorded on January 26, 1966 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey.

Sonny Rollins / On Impulse!

ロリンズは自分らしく豪快にテナーを吹いているつもりなのだろうが、明らかに迷いがある。一曲目のOn Green Dolphin Streetが、あまりにも中途半端。そして、ロリンズ作の曲はここにはなく、スタンダード曲が並ぶ。レーベルをRCAからインパルスへ移籍した最初のアルバムなのだが、何か新しいことに挑戦しようという意気込みがないのだ。

ロリンズは本作を録音する1965年7月、同じレーベルのインパルスから同年1月にリリースされたコルトレーンのアルバムA Love Supremeをすでに聴いていた可能性がある。どちらも、プロデューサーはBob Thiele(ボブ・シール)。だとすれば、それまで以上にコルトレーンとは違う路線を進まなければならなかったはずだ。コルトレーンを意識しながら、自分の道を探り当てているロリンズの苦悩を感じ取れるアルバム。

1. On Green Dolphin Street
2. Everything Happens To Me
3. Hold 'Em Joe
4. Blue Room
5. Three Little Words

Sonny Rollins - tenor saxophone
Ray Bryant - piano
Walter Booker - bass
Mickey Roker - drums

Recorded on July 8, 1965 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey.