Mal Waldron / MAL-1

マル・ウォルドロンの初リーダーアルバム。ジジ・グライスとアイドリース・シュリーマンによるフロント2管がマルのデビューを祝うかのように張り切っていて、マルのピアノを堪能できる場面は決して多くはない。そんな中でも、マルによるアレンジであろうYesterdaysは、淡々としたベースが底辺に流れジャズの深みを感じる。

マルの作品はBud StudyとDee's Dilemmaの2曲。前者はバド・パウエルをイメージしたのだろう。そして、後者のDeeとは誰なのか。オリジナルのライナーノーツには、A Young and Beautiful dancerとあったのだが…。

1. Stablemates
2. Yesterdays
3. Transfiguration
4. Bud Study
5. Dee's Dilemma
6. Shome

Gigi Gryce - alto saxophone
Idrees Sulieman - trumpet
Mal Waldron - piano
Julian Euell - bass
Arthur Edgehill - drums

Recorded on November 9, 1956 at Rudy Van Gelder Studio in Englewood Cliffs, New Jersey.

Mahavishnu Orchestra / Birds Of Fire

発売は1973年で高校生だったが、中学時代の友人宅でレコードを聴かせてもらった。その時は、『火の鳥』は凄いと感じた記憶がある。それで、もう一度聞いてみたいと思い2014年4月に中古CDを購入。だが、残念ながら当時ほどの感動はない。まぁ、そうだろうな。ほんとうに凄いと思ったのなら、小遣い貯めて自分もレコードを買ったはずなのだ。

1. Birds Of Fire
2. Miles Beyond
3. Celestial Terrestrial Commuters
4. Sapphire Bullets Of Pure Love
5. Thousand Island Park
6. Hope
7. One Word
8. Sanctuary
9. Open Country Joy
10. Resolution

John McLaughlin - guitar
Rick Laird - bass
Billy Cobham - drums, percussion
Jan Hammer - keyboards, Moog synthesizer
Jerry Goodman - violin

Recorded in August 1972 at CBS, NYC and Trident Studios, London.

Max Roach / NOMMO

LP両面を通して50分を超えるNommo(ノンモ)の1曲のみ収録。1976年、スイス・ローザンヌでのライブ演奏。だが、10月か9月かの正確なデータは残されていない。観客は1曲だけ聴いて帰ったのだろうか。それとも、いくつかのグループが出演したのか。謎のライブである。大事なことは、ピアノレスのカルテットで、ビリー・ハーパーの冴え切ったサックス。聴くポイントはここにある。

タイトル曲Nommoは65年10月録音のアルバムDrums Unlimitedにも収録されている。ベーシストJymie Merritt(ジミー・メリット)の作品。ジャケット裏面には、In African philosophy there exists a life force known as NONMO.(アフリカの哲学には、ノンモと呼ばれる生命力が存在する)とある。残念ながら本作はCD化されず、LPが1万円以上で取引されている模様。「生命力」が維持されていない。

1. Nommo
2. Nommo (continued)

Billy Harper - tenor saxophone
Cecil Bridgewater - trumpet
Reggie Workman - bass
Max Roach - drums

Recorded on October or September 2, 1976 at Swiss radio broadcast, Lausanne, Switzerland.