バリトンサックスと言えば、Gerry Mulligan(ジェリー・マリガン)とPepper Adams(ペッパー・アダムス)の二人。そして、忘れてならないのはレオ・パーカー。スイングジャーナル1976年4月臨時増刊『世界ジャズ人名辞典』には、こう記載されている。「48年以降は病気で目立った活躍をしていなかったが、60年代の初頭に、本格的な再起をとげた矢先、惜しくも急死した」。病気とは肺炎で、死因は心臓麻痺だったようだ。
このアルバムの録音は1961年10月。レオ・パーカーが他界したのが1962年2月で36歳。そして、アルバムのリリースは1980年。さらに、オリジナルのジャケットでのリリースは1986年まで時間を要した。つまり、録音から、当初の構想による販売までは四半世紀を待たねばならなかったということ。当人にとってみれば無念さが残るだろうが、それでも世に出されて、しかも再発されたことはある種の喜びであると信じたい。それよりも気になるのは、死の4ヶ月前にこんなブルージーなアルバムを録音できたこと。ジャズという音楽が本来持っているポテンシャルを気付かせてくれる。
1. The Lion's Roar
2. Bad Girl
3. Rollin' With Leo
4. Music Hall Beat
5. Jumpin' Leo
6. Talkin' The Blues
7. Stuffy
8. Mad Lad Returns
Leo Parker - baritone saxophone
Bill Swindell - tenor saxophone
Dave Burns - trumpet
John Acea - piano
Al Lucas - bass (tracks 1,2,5-8)
Wilbert Hogan - drums (tracks 1,2,5-8)
Stan Conover - bass (tracks 3,4)
Purnell Rice - drums (tracks 3,4)
Recorded on October 12 & 20, 1961 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey.