木俣信 / ジャズは気楽な旋律

2014年4月15日発刊 平凡社新書 定価800円。木俣信(きまた まこと)という名前は、スイングジャーナルなどで何度も目にすることがあった。しかし、ジャズ・プロデューサーの立場として、アルバムのレビューを書くことは難しかったようだ。そんな木俣氏が本を執筆したことを知り、読んでみようと思った。サブタイトル『プロデューサーが出会った素顔の巨人たち』にも魅かれた。だが残念なことに、この本は木俣氏の仕事経歴を綴ったに過ぎない。以下は、『まえがき』より抜粋。

「永年ジャズに携わり、世界の数多くのミュージシャンたちとレコーディングという仕事を通して付き合ってきたぼくは、〈ジャズは難解〉という誤解を解きほぐし、〈ジャズってこんなに楽しい音楽なのか〉〈素晴らしい感動を与えてくれるのだ〉ということを、一人でも多くの人にわかっていただければ ― そんな思いでペンをとった」。つまり、超入門者向けの本なのである。