Joni Mitchell / Shadows And Light

このアルバムは、ジョニ・ミッチェル自身のスタジオ録音アルバム『ミンガス』と対をなすライブ録音。どちらも言わば企画モノであって、背景を理解しないと評価が難しい。そのキーワードは、まさしくジャズ・ベーシストの巨人「チャールズ・ミンガス」。ミッチェルとミンガスが、どういうきっかけで交流を深めたのか。それが知りたくて、『ミンガス』に続いて購入したのだが、結局のところ、その解は得られなかった。

輸入盤CDでは、ミンガスのことは一切触れられていない。ただし、ミンガスの作品Goodbye Pork Pie Hatは、どちらのアルバムにも収録されている。このライブはDVD化されていて、かなり評価が高いようだ。その主な理由は、ジャコ・パストリアス、パット・メセニー、マイケル・ブレッカーなどが参加しているからだが、ミンガスとは縁が薄いメンバーばかり。ミンガスを意識して聴いていると、素通りしていくアルバムなのだ。

1. Introduction
2. In France They Kiss On Main Street
3. Edith And The Kingpin
4. Coyote
5. Goodbye Pork Pie Hat
6. The Dry Cleaner From Des Moines
7. Amelia
8. Pat's Solo
9. Hejira
10. Dreamland
11. Band Introduction
12. Furry Sings The Blues
13. Why Do Fools Fall In Love
14. Shadows And Light
15. God Must Be A Boogie Man
16. Woodstock

Joni Mitchell - electric guitar, vocals
Pat Metheny - lead guitar
Jaco Pastorius - fretless bass
Don Alias - drums, percussion
Lyle Mays - electric piano, synthesizer
Michael Brecker - saxophones
The Persuasions - backing vocals (tracks 13,14)

Recorded in September 1979 at the Santa Barbara County Bowl on the Mingus tour.

Joni Mitchell / Mingus

ミンガスを讃えるためにジョニ・ミッチェルが創ろうとしたアルバム。ところが、制作に時間をかけているうちに構想が変わってしまったようだ。ミンガスは、ボーカルとボイスで入っているが、ジョニとは共演していない。そして、アルバムの完成を待たずにミンガスは他界した。

構想が変わったのは、ミンガスの体調によるものだったかは分からない。結果的に、ハービー・ハンコック、ウェイン・ショーター、ジャコ・パストリアスなど、ミンガスとは関係の薄いメンバーが参加して、問題作にもならない作品ができてしまった。ジャケット裏の車いすに乗ったミンガスが、実に悲しげである。

1. Happy Birthday 1975
2. God Must Be A Boogie Man
3. Funeral
4. A Chair In The Sky
5. The Wolf That Lives In Lindsey
6. I's A Muggin'
7. Sweet Sucker Dance
8. Coin In The Pocket
9. The Dry Cleaner From Des Moines
10. Lucky
11. Goodbye Pork Pie Hat

Joni Mitchell - guitar, keyboards, vocals
Charles Mingus - vocals
Wayne Shorter - saxophones
Herbie Hancock - keyboards, acoustic piano
Jaco Pastorius - bass, brass arrangement
Peter Erskine - drums
Don Alias - congas
Emil Richards - percussion

Recorded in 1978 - 1979 at A&M Studios, Hollywood and Electric Lady Studios, NYC.