Jackie McLean / A Long Drink Of The Blues

とてもリラックスした雰囲気のアルバムなのに、なぜに思いつめた様子のジャッキー・マクリーンの写真をジャケットに使ったのか。アルバムを購入するかどうかの最後の決め手はジャケットにある。このジャケットは最低に近い。ジャズマンって、かっこよくないとイカンのだ。所有するマクリーンのアルバムジャケットを並べて見ても最悪。

ジャケットはまぁよしとしても、配曲に問題あり。タイトル曲A Long Drink Of The Bluesはtake 1とtake 2が収録されているが、take 1は入り方を間違えた2分18秒の音源。アルバムはいきなり失敗音源、というかメンバー同士の話し合いから始まるのだ。take 2に期待すると、マクリーンはテナーサックスで登場。マクリーンのテナーは極めて珍しい。どうしてアルトを吹かなかったのか。セッションが始まるまで飲み続けていて、急に浮気をしたくなったということだろうか。浮気の時間は20分45秒である。

1. A Long Drink Of The Blues [take 1] false start
2. A Long Drink Of The Blues [take 2]
3. Embraceable You
4. I Cover The Waterfront
5. These Foolish Things (Remind Me Of You)

Tracks 1 & 2
Jackie McLean - tenor saxophone
Webster Young - trumpet
Curtis Fuller - trombone
Gil Coggins - piano
Paul Chambers - bass
Louis Hayes - drums
Recorded on August 30, 1957 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey.

Tracks 3, 4 & 5
Jackie McLean - alto saxophone
Webster Young - trumpet
Mal Waldron - piano
Arthur Phipps - bass
Art Taylor - drums
Recorded on February 15, 1957 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey.

Jackie McLean / 4, 5 and 6

タイトル4, 5 and 6は、カルテット(1,2,5曲目)、クインテット(3,6曲目)、セクステット(4曲目)の編成のこと。ハンク・モブレーは4曲目のConfirmationだけの参加。モブレーにとっては、ちょっと消化不良だったのではないだろうか。

所有するアルバムで、ボーカルを別にするとSentimental Journeyを聴く事が出来るのは本作のみ。いわゆる「歌モノ」の曲なので、この曲を取り上げるのは非常に珍しい。タイトルを後付けにしたような4, 5 and 6ではなくSentimental Journeyにして、ジャケットをそれに合わせたら、もっと評価が高まったアルバムだろう。

1. Sentimental Journey
2. Why Was I Born?
3. Contour
4. Confirmation
5. When I Fall In Love
6. Abstraction

Jackie McLean - alto saxophone
Hank Mobley - tenor saxophone (track 4)
Donald Byrd - trumpet (tracks 3,4,6)
Mal Waldron - piano
Doug Watkins - bass
Art Taylor - drums

Tracks 1, 2 & 3
Recorded on July 13, 1956 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey.

Tracks 4, 5 & 6
Recorded on July 20, 1956 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey.

Jackie McLean / The Jackie McLean Quintet

ジャッキー・マクリーンの初リーダーアルバム。最初はAd-Libというマイナーレーベルからリリースされ、その後、レーベルJubileeが版権を買い取って再リリースされた。2つのレーベルの音質のみならず、ジャケットが違うことで、マニアの間では論議の的になっているらしい。

確かに音が良ければそれに越したことはないが、それは再生装置に大きく依存する。ましてや65年前の録音であるから、音質を多く語っても仕方がないような気がするのだ。次にジャケットであるが、どちらも意味不明な猫のデザインで大きな差はない。何はともあれ、マクリーン23歳のデビュー作である。ある種の金属トーンが、すでに個性的であったと実感できる。そして、マクリーンとドナルド・バードによるフロント2管の息の合った組合せ。ラスト曲Lover Manはマクリーンのアルト1本という仕掛けが心憎い。

1. It's You Or No One
2. Blue Doll
3. Little Melonae
4. The Way You Look Tonight
5. Mood Melody
6. Lover Man

Jackie McLean - alto saxophone
Donald Byrd - trumpet (except track 6)
Mal Waldron - piano
Doug Watkins - bass
Ronald Tucker - drums

Recorded on October 21, 1955 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey.