一般に販売された書籍(冊子)なのか、ほとんど覚えていない。1984年4月18日発行、定価1,300円と記載されている。
アート・アンサンブル・オブ・シカゴ(AEOC)について書かれた書籍。1984年4月22日の来日公演(五反田・簡易保険ホール)へ行ったので、その会場で購入したのだろう。とにかく圧倒的なパフォーマンスであった。その時の写真。
December 23, 2024 / Fumio Kubo の所有するジャズアルバムを中心にレビュー
一般に販売された書籍(冊子)なのか、ほとんど覚えていない。1984年4月18日発行、定価1,300円と記載されている。
アート・アンサンブル・オブ・シカゴ(AEOC)について書かれた書籍。1984年4月22日の来日公演(五反田・簡易保険ホール)へ行ったので、その会場で購入したのだろう。とにかく圧倒的なパフォーマンスであった。その時の写真。
正式なアルバムタイトルは、"Art Ensemble Of Chicago with Cecil Taylor / Music Inspired by and dedicated to Thelonious Monk / Dreaming of The Masters Vol.2"である。つまり、AEOC(アート・アンサンブル・オブ・シカゴ)が、セシル・テイラーをゲストとして迎え入れモンクに捧げたアルバム。
しかし、両者はほとんど噛み合っていない。その理由は、収録したモンクの作品'Round MidnightとNuttyにテイラーは参加していないこと。聴き手はテイラーがどうモンクの曲を料理するのか、それをAEOCはどう味付けするのか、そこに最大の関心がある。ゲストであるテイラーはモンクの曲に参加することを拒否した。ここに、テイラーの自分勝手な側面を見いだせるのだ。結局のところ、AEOCが独自の感覚で表現したモンクの2曲にしか価値のないアルバム。身勝手なテイラーを迎え入れたことが失敗。
1. Dreaming Of The Masters
2. Intro To Fifteen
3. Excerpt From Fifteen Part 3A
4. 'Round Midnight
5. Caseworks
6. Nutty
7. Dreaming Of The Masters
Lester Bowie - trumpet, flugelhorn, percussion
Joseph Jarman - reeds, synthesizer, percussion
Roscoe Mitchell - reeds, percussion
Malachi Favors - bass, percussion
Famoudou Don Moye - drums, percussion
Cecil Taylor - piano, vocals, percussion
Recorded and Mixed on January 16 - 19 & 31, February 3, March 10 & 11, 1990 at Systems Two Studios, Brooklyn, NYC.
先日、中野宏昭著『ジャズはかつてジャズであった。』を読み直し、気になっていたアルバムが中古輸入CDでようやく見つかった。ジャケット内には、Art Ensemble Of Chicagoのメンバーの一人、ジョセフ・ジャーマンによる長い詩が(CDなので、かなり小さい文字だが)載っている。中野氏は、その詩に彼らの在りかたが示されていると感じ、訳詩を同書に掲載している。中野氏自身は極めて難解な詩であると述べているが、その中の一節「アフリカ あらゆる黒人たち、全色に輝ける者とその子供たちの母国」に、一つのメッセージを自分は感じた。
このアルバムの解説の最後に、中野氏はこう書いている。「彼等の音楽の予測不能の哄笑や狂気の中には、死の影が何時も漂っており、生命の讃歌の絶頂の向こうには、得体の知れない大きな裂け目が口を開けて待ちうけているのが感じられはしないだろうか? この感覚こそ、彼等が私の内部の音楽家となった理由なのである」。中野氏の感性が素晴らしい。1976年、31歳でこの世を去ってしまったことが惜しまれる。
1. Reese / The Smooth Ones Part 1
2. Reese / The Smooth Ones Part 2
"Reese" composed by Roscoe Mitchell
"The Smooth Ones" composed by Lester Bowie
Lester Bowie - trumpet, percussion instruments
Malachi Favors Maghostut - bass, percussion instruments, vocals
Joseph Jarman - saxophones, clarinets, percussion instruments
Roscoe Mitchell- saxophones, clarinets, flute, percussion instruments
Recorded on August 12, 1969 at Studio Saravah, Paris.