Sonny Clark / Dial "S" For Sonny

ソニー・クラークは26歳の誕生日にこの初のリーダーアルバムを録音し、31歳と半年でヘロイン中毒により亡くなっている。つまり、真に活躍したのは5年余り。決してゆったりした生き方ではなかった。かといって、急ぎ過ぎた生き方でもなかったと思う。このアルバムから聴こえてくるクラークのピアノには、ジャズをやることに一つの生きがいを掴んだ感じを受ける。It Could Happen To YouとLove Walked In以外はクラークの作品。

フロント3管が初のリーダーを後押して、本人も「これで行こう!」と決めたにもかかわらず、ヘロインに手を出してしまった理由は公にはされていないようだ。見方を変えれば、このアルバムからクラークの苦悩が始まったのかもしれない。

1. Dial "S" For Sonny
2. Bootin' It
3. It Could Happen To You
4. Sonny's Mood
5. Shoutin' On A Riff
6. Love Walked In
7. Bootin' It [alternate take]

Tracks 1 - 5 & 7
Hank Mobley - tenor saxophone
Art Farmer - trumpet
Curtis Fuller - trombone
Sonny Clark - piano
Wilbur Ware - bass
Louis Hayes - drums

Track 6
Sonny Clark - piano
Wilbur Ware - bass
Louis Hayes - drums

Recorded on July 21, 1957 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey.

Walter Bishop Jr. / Speak Low

ジャズ研アルバムと呼ぼう!素人の演奏という意味ではない。ピアノトリオでありながら、3者が一生懸命に演奏している雰囲気が伝わってきて、大学のジャズ研であれば、一つの目標にできるアルバムなのだ。そして、それぞれの曲が難解ではなく、練習を繰り返せば手が届きそうな感じを受ける。かつてウッドベースをやっていた自分も、何気なく左手が弦の上を動いていく感覚になる。こういうアルバムを聴くと、「あ~、やっぱりジャズっていいなぁ」と唸ってしまい、焼酎が進んでいく。

所有するウォルター・ビショップのアルバムはこれだけ。この1枚だけで、ジャズ界に現われ、そして去っていったプレイヤーではないはずだ。ビショップが参加している所有アルバムを調べたら以下の9枚だった。パーカー、マイルス、マクリーンなどが使った見事な名脇役である。ジャケットが印象的。ヤケドしそうになるくらいタバコをぎりぎりまで吸っている。だが、煙が見えない。

Charlie Parker / Swedish Schnapps
Charlie Parker / Plays Cole Porter
Dizzy Reece / Soundin' Off
Jackie McLean / Swing, Swang, Swingin'
Jackie McLean / Capuchin Swing
Jackie McLean / Let Freedom Ring
Ken McIntyre / Looking Ahead
Miles Davis / Dig
Miles Davis / Collectors' Items

* * *
1. Sometimes I'm Happy
2. Blues In The Closet
3. On Green Dolphin Street
4. Alone Together
5. Milestones
6. Speak Low

Walter Bishop Jr. - piano
Jimmy Garrison - bass
G.T. Hogan - drums

Recorded on March 14, 1961 at Bell Sound Studios, NYC.

McCoy Tyner / Inception

1962年1月録音のマッコイの初リーダーアルバム。ベースはアート・デイビス、ドラムはエルビン・ジョーンズ。2ヵ月前の1961年11月には、コルトレーングループのビレッジ・バンガード4日間ライブで実力をすでに発揮。遅すぎたリーダー作である。このアルバムの聴きどころは最終曲のSpeak Low。マッコイ風味がよく出ている。

そして、Speak Lowと言えば、ウォルター・ビショップ・ジュニアのこのタイトルアルバム。こちらは1961年3月録音で、ベースはジミー・ギャリソン。Speak LowはB面最後に置かれている。

時代を少し遡り、1957年9月録音のソニー・クラークのアルバムSonny's Cribでは、コルトレーンがSpeak Lowを吹いている。Speak Lowとコルトレーングループ。アルバムだけでなく、収められた曲を中心に聴くと違った面白みが出てくる。

1. Inception
2. There Is No Greater Love
3. Blues For Gwen
4. Sunset
5. Effendi
6. Speak Low

McCoy Tyner - piano
Art Davis - bass
Elvin Jones - drums

Tracks 1, 4 & 5
Recorded on January 11, 1962. at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey.

Tracks 2, 3 & 6
Recorded on January 10, 1962. at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey.