John Coltrane / Standard Coltrane

スタンダード・コルトレーン。考えてみると、安易なタイトルである。トレーンが演奏するスタンダード曲を集めましたということ。4曲のみしか収められていないが、誰でも知っているスタンダード曲ではない。ちなみに、この日に録音された残りの曲は、別のアルバムBahiaとStardustに分散している。このことから簡単に分かるが、アルバムの企画があってから録音された訳でないということ。

スタジオにミュージシャンを集めて、何曲かを録音してチョイスしアルバムに仕上げていった。ジャズマンの発言権は、極めて低かったと言える。そんな感じで斜めから読み取ってしまうと、トレーンはスタンダードをほんとうに演奏したかったのか。本作録音の翌年1959年5月には変曲点となったアルバムGiant Stepsを録音しているのだ。

1. Don't Take Your Love From Me
2. I'll Get By (As Long As I Have You)
3. Spring Is Here
4. Invitation

John Coltrane - tenor saxophone
Wilbur Harden - trumpet, flugelhorn
Red Garland - piano
Paul Chambers - bass
Jimmy Cobb - drums

Recorded on July 11, 1958 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey.

John Coltrane / Black Pearls

所有していた中古LPからの買い直し。3曲しか入っていないLPに対して、ボーナストラックを期待したCDであったが、中身は変わらず。改めてコルトレーンのディスコグラフィーを確認したところ、1958年5月23日は、ここでの3曲しか録音していない。ということは、入念なリハーサルを繰り返して録音されたアルバムなのだろう。そう思いたい。

スタンダードナンバー「恋人よ我に帰れ - Lover, Come Back To Me」が、アップテンポで圧倒的な迫力。ドナルド・バードが主導権を握って演奏が進む。バードは、ここでの感触が良かったのだろう。半年後に、自身のファーストアルバムOff To The Racesで再演している。こちらは、ジャッキー・マクリーンとペッパー・アダムスを加えた3管による演奏。所有する全てのアルバムをiTunesに放り込んでいるので、すぐに聴き比べができる。甲乙つけがたいが、リズムのノリはOff To The Racesに軍配。ドラムはどちらもアート・テイラーで、バードとテイラーの練習の成果が出ている。

1. Black Pearls
2. Lover, Come Back To Me
3. Sweet Sapphire Blues

John Coltrane - tenor saxophone
Donald Byrd - trumpet
Red Garland - piano
Paul Chambers - bass
Art Taylor - drums

Recorded on May 23, 1958 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey.

John Coltrane / The Last Trane

3つのセッションからの寄せ集めながら演奏自体は悪くない。だが、収録が4曲だけというのはあまりにも寂しい。これらのセッションでの音源は、アルバムLush LifeとSettin' The Paceに分散されているので、戦略的?にバラ売りしたのだろう。本作のリリースは1966年1月。タイトルをLastにしたのは、プレスティッジに残された未発表の音源は、これが最後という意味だろうか。

バラ売りは許しても、誤解を受けるようなタイトルは許し難い。さらに、ジャケット写真はソプラノを吹くコルトレーンだが、ここではソプラノを吹いていない。コルトレーンのディスコグラフィーを見ると、ソプラノによる最初の吹込みはアトランティック・レーベルでの1959年1月15日の録音。つまり、プレスティッジ時代には、まだソプラノを吹いていないのである。

1. Lover
2. Slowtrane
3. By The Numbers
4. Come Rain Or Come Shine

Tracks 1 & 4
John Coltrane - tenor saxophone
Donald Byrd - trumpet
Red Garland - piano
Paul Chambers - bass
Louis Hayes - drums
Recorded on January 10, 1958 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey.

Track 2
John Coltrane - tenor saxophone
Earl May - bass
Art Taylor - drums
Recorded on August 16, 1957 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey.

Track 3
John Coltrane - tenor saxophone
Red Garland - piano
Paul Chambers - bass
Art Taylor - drums
Recorded on March 26, 1958 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey.