富樫雅彦 / So What - Live At Pit Inn Shinjuku

富樫雅彦、峰厚介、佐藤允彦、井野信義の4人がJ.J.Spiritsと命名したグループを旗揚げしたのは、1991年6月。アルバムPlays Be Bop Vol.1 & Vol.2を録音し、その後、ライブ活動を継続。その一つの集大成として、1994年12月の新宿ピットインでライブ録音。91年のスタジオ録音と比較すると、非常にドライブ感がある。互いの手癖がよく分かっていて、どんな方向にも舵を切れる。その安心感と期待感が、文句なしに伝わってくる。

四半世紀経った今でも、全く色褪せないアルバム。いや、聴くごとに新たな発見があるアルバム。そして、このライブに足を運ばなかった自分が今でも悔やまれるアルバムである。

1. Monk's Hat Blues - Milestone
2. All The Things You Are
3. Autumn In New York
4. It's You Or No On
5. So What - Monk's Hat Blues

峰厚介 / Kohsuke Mine - tenor saxophone
佐藤允彦 / Masahiko Satoh - piano
井野信義 / Nobuyoshi Ino - bass
富樫雅彦 / Masahiko Togashi - percussion

Recorded on December 22, 1994 at Pit Inn, Shinjuku, Tokyo.

富樫雅彦 / Plays Be Bop Vol.2

今日で富樫が他界し13年。そのとき、ブログ『日々JAZZ』はまだスタートしていなかったので、富樫の訃報についての文章は残していない。ただ、4ビートを再チャレンジし、複数のアルバムを遺してくれたことに感謝した。

ライナーノーツは瀬川昌久氏が担当し、こう書いている。「富樫独自のドラムセットには、ベース・ドラムとハイハット・シンバルを欠いているが、このカルテットの演奏における彼のシャープなリズムをきいていると、そもそもベース・ドラムのあのおもたるい響きなど、返って無い方がスイングするのではないか、とさえ思われてくる」。ハイハットがあればもっとスングするのに、と暗に言っているのだ。しかし、それは富樫に対して無い物ねだり。

1. Monk's Hat Blues - I'll Remember April
2. It Might As Well Be Spring
3. On A Slow Boat To China
4. If I Should Lose You
5. Everything Happens To Me
6. Joy Spring
7. Bemsha Swing

峰厚介 - tenor saxophone
佐藤允彦 - piano
井野信義 - bass
富樫雅彦 - percussion

Recorded on June 5, 6 & 7, 1991 at Sedic Studio, Tokyo.

富樫雅彦 / Plays Be Bop Vol.1

今日、8月22日は富樫雅彦の命日。享年67。暑い日には熱いジャズ。ライナーノーツに富樫のコメントが長文で載っている。23年ぶりに4ビートをやるようになったきっかけや、2年ほど4ビートの猛練習をしたことなどが書かれている。その結果として、生まれたアルバム。3日間の録音で全13曲。

2枚のCDに分かれたが、曲想や構成の違いはない。Vol.1だけ、ないしはVol.2だけを購入するという人はいないだろう。なぜにこういう販売の仕方だったのか。堂々と2枚組で一発勝負して欲しかった。もしかすると、再発では2枚組になっているかもしれないと調べたら、むしろ廃盤に近い状態だった。

1. Confirmation
2. In A Sentimental Mood
3. Oleo
4. Stella By Starlight
5. I Remember Clifford
6. A Night In Tunisia - Monk's Hat Blues

峰厚介 - tenor saxophone
佐藤允彦 - piano
井野信義 - bass
富樫雅彦 - percussion

Recorded on June 5, 6 & 7, 1991 at Sedic Studio, Tokyo.