Gene Ammons / Goodbye

Wikipediaによると、ジーン・アモンズは、麻薬の不法所持により2度投獄(1958年から60年、62年から69年)されたらしい。49年の生涯のなか、9年間は監獄生活していたジャズマンである。それでも、リーダーアルバムは50枚以上残している。

そして、一流のメンバーを集めて作られた本アルバム。ジャズが変貌を遂げていた1970年代半ばの74年、4ビートにこだわって作ったアルバムだろう。最終曲Goodbyeをアルバムタイトルにして、何かを訴えたかったのかも知れない。この年の8月にアモンズは他界した。つまり、これが遺作となった。1974年3月20日にアルバムGoodbyeを録音して、8月6日に旅立った訳である。本作のリリースは75年。

1. Sticks
2. Alone Again (Naturally)
3. It Don't Mean A Thing (If It Ain't Got That Swing)
4. Jeannine
5. Geru's Blues
6. Goodbye

Gene Ammons - tenor saxophone
Gary Bartz - alto saxophone
Nat Adderley - cornet
Kenny Drew - piano
Sam Jones - bass
Louis Hayes - drums
Ray Barretto - congas (tracks 1-5)

Recorded on March 18, 19 & 20, 1974 in NYC.

Gene Ammons / Boss Tenors

ジーン・アモンズとソニー・スティットのテナー2管。ゆえにアルバムタイトルはボス・テナーズと複数形に。ただし、1曲目のThere Is No Greater Loveでは、ステッィトはアルトを吹いている。二人のデータは以下の通りで同年代。勢いが出てきた30代半ばの録音である。当然ながら相手を意識しての演奏だったと思うが、決してでしゃばることはなく、2管の厚みを表現している。3曲目の「枯葉」がやっぱりいい。

テナー2管となると、ズート・シムズとアル・コーンのアルバムEither Wayが思い浮かぶ。本アルバムより半年前の1961年2月録音。同じく、「枯葉」が収録されていて、聴き比べるとそれぞれの特徴がよく出ている。アモンズ組は、相手の出方に相槌を打つ将棋の如く。シムズ組は、二人でのセッションを積み重ねてきたので互いの懐に入り相撲の如く。シムズ組も同年代なのである。

Gene Ammons / 1925.4.14 - 1974.8.6 (aged 49)
Sonny Stitt / 1924.2.2 - 1982.7.22 (aged 58)
Zoot Sims / 1925.10.29 - 1985.3.23 (aged 59)
Al Cohn / 1l925.11.24 - 1988.2.15 (aged 62)

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1. There Is No Greater Love
2. The One Before This
3. Autumn Leaves
4. Blues Up And Down
5. Counter Clockwise

Gene Ammons - tenor saxophone
Sonny Stitt - tenor saxophone (tracks 2-5), alto saxophone (track 1)
John Houston - piano
Buster Williams - bass
George Brown - drums

Recorded on August 27, 1961 in Chicago, Illinois.