Charles Mingus / Mingus In Europe Volume 2

CD化で2つの変化点。1つ目は、LPでは4曲目がCharlemagneとクレジットされていたが、Peggy's Blue Skylightと訂正。2つ目は23分3秒のSo Long Ericが追加。曲名はどうでもいいのだが、So Long Ericが入ったことで、CDの価値が非常に高くなった。当然ながら、Vol.1のCDを探したのだが、国内盤はリリースされていない模様。2018年4月付けの田中英俊氏のライナーノーツによると、権利の関係でリリースできない状態にあるとのこと。その理由が書かれておらず、不思議な話である。当分は、LPの音源で我慢するしかない。

1964年4月のミンガス・グループのヨーロッパツアーは、10日のアムステルダムから始まり28日の西ドイツまで。このツアーを記録した所有するアルバムは、Amsterdam April 10th 1964、The Great Concert Paris 1964、Mingus In Europe Vol.1 & 2。アムステルダムとパリ(4月17-18日)のライブでは、トランペッターのJohnny Coles(ジョニー・コールズ)が参加しているが、本アルバム(西ドイツ・ヴッパータール、4月26日)では不参加。その理由がライナーノーツから分かった。コールズは胃潰瘍で離脱したのだ。改めてアムステルダムとパリのアルバムを聴くと、コールズの出番は少ない。ツアー前半から体調が悪かったようだ。

1. Orange Was The Colour Of Her Dress Then Blue Silk
2. Sophisticated Lady
3. AT-FW-YOU
4. Peggy's Blue Skylight
5. So Long Eric

Clifford Jordan - tenor saxophone
Eric Dolphy - bass clarinet, alto saxophone
Jaki Byard - piano
Charles Mingus - bass
Dannie Richmond - drums

Recorded on April 26, 1964 at The Town Hall, Wuppertal, West Germany.

Charles Mingus / Mingus In Europe Volume 1

2010年11月2日。ふと思い立って、所有するアルバムのブログを開設した日。無謀にも一日一枚を目標としたので、タイトルを『日々JAZZ』とした。それから10年近くが経過し、ブログ数が3,900件となった。現時点では目標達成であり、所有アルバムのブログも2巡目となった。つまり、このアルバムMingus In Europe Volume 1が記念すべきブログ第1号だったのである。

このアルバムのCDをずっと探していて、ようやく安価な中古を手に入れた。問題なく再生できることを確認して一安心。ところが、ライナーノーツは寺島靖国氏。案の定、解説ではなく感想なのである。簡潔に解説すると、1964年4月のミンガス・グループのヨーロッパツアーはエリック・ドルフィーを引き連れ、10日のアムステルダムから始まり28日の西ドイツまで。その最終公演を目前にしたアルバムである。従って、演奏そのものに余裕があり、ミンガス自身が強烈な個性を前面に出すことはせず、メンバー全員が楽しんでいる感じだ。

1. Fables Of Faubus
2. Starting
3. Meditations

Clifford Jordan - tenor saxophone
Eric Dolphy - alto saxophone, bass clarinet, flute
Jaki Byard - piano
Charles Mingus - bass
Dannie Richmond - drums

Recorded on April 26, 1964 at The Town Hall, Wuppertal, West Germany.

Charles Mingus / The Great Concert Paris 1964

3枚組LPのタイトルはMemorial Charles Mingus / The Great Concert Paris 1964だった。CD化で何故かThe Great Concert of Charles Mingusと変わってしまった。このアルバムはパリでのライブに価値がある。なぜなら、1964年4月のミンガス・グループのヨーロッパツアーは、10日のアムステルダムから始まり28日の西ドイツまで。このツアーの中間点が17日と18日のパリでのライブなのだ。

タイトルは別として、CDは新品で1万円以上、中古でも5千円近く。ずっと手を出せなかった。ところが、ディスクユニオン立川店は中古を580円で放出。1桁間違えたに違いない。所有していたLPのほとんどは、10年以上前に売りに出したが、30枚ほどは手元に残している。その中の1つ。ボックスセットは手放せない。

Disc 1
1. A.T.F.W. (Art Tatum Fats Waller)
2. Presentation Of Musicians
3. So Long Eric (Don't Stay Over There Too Long)
4. Orange Was The Color Of Her Dress Then Blue Silk
5. Fables Of Faubus

Disc 2
1. Sophisticated Lady
2. Parkeriana
3. Meditations On Integration (Or For A Pair Of Wire Cutters)

Clifford Jordan - tenor saxophone
Eric Dolphy - alto saxophone, bass clarinet, flute
Johnny Coles - trumpet
Jaki Byard - piano
Charles Mingus - bass
Dannie Richmond - drums

All Tracks (except "So Long Eric")
Recorded on April 18, 1964 at Theatre Des Champs-Elysees, Paris.

Disc 1 - Track 3
Recorded on April 17, 1964 at Salle Wagram, Paris.