安富祖貴子 / マイ・ブルース

2011年のアルバムTHE BLUESに続く、2012年日本語(2曲を除く)でのブルース曲集『マイ・ブルース』。安富祖貴子の6枚の全アルバムを所有しているが、このアルバムから10年近く新譜が出ていない。

ラスト曲「バイ・バイ・ブルース」を吹き込んで、ジャズ界をバイバイしてしまったのかと心配したが、彼女のホームページには、ライブ情報が掲載されていて、活動を継続していることを確認。ただし、沖縄だけで上京はしていない。コロナの影響もあるのだろう。新譜を引っ提げて、都内か横浜でのライブを期待したい。生演奏での「横浜ホンキートンク・ブルース」を聴きたいのだ。

1. 横浜ホンキートンク・ブルース
2. 沖縄ベイ・ブルース
3. 恍惚のブルース
4. 家へおいでよ
5. 別れのブルース
6. モーニング・ブルース
7. 色彩のブルース
8. 嘆きの街
9. 夜霧のブルース
10. West Coast Blues
11. 愚かなり我が心
12. バイ・バイ・ブルース

安富祖貴子 - vocal
関根敏行 - piano
佐瀬正 - bass
大隈寿男 - drums
大隅卓也 - alto saxophone
馬場孝喜 - guitar

発売 2012年10月24日

Ted Curson / Urge

エリック・ドルフィーは、1964年6月29日にベルリンで客死。その約1ヶ月後にテッド・カーソンはアルバムTears For Dolphyを録音。前準備は、ほとんどなったはずである。それから2年後、アルバムUrgeの録音に臨んだ。バラード曲You Don't Know What Love Isを除いてカーソンの作品。では、なぜに1曲だけバラードを入れたのか。

ドルフィーの最後のアルバムLast Dateには、このバラードが収録されている。Tears For Dolphyの録音時点で、Last Dateはまだリリースされていなかった。Urge(衝動)というタイトルは、ドルフィーへの追悼の気持ちを改めて表しているのだと思う。それをブッカー・アーヴィンとのフロント2管で取り組んだ。ライナーノーツによると、このバラードを提案したのはアーヴィンとのこと。カーソンの気持ちを察したのだろうか。ちなみに、アーヴィンは、66年9月に自身のアルバムHeavy!!!で、この曲を再演。バラードを除くと、全体的にブルース色が濃い。だが、ドラムが不必要に叩き過ぎていて、ブルージーな雰囲気を崩してしまっているのが残念。なお、本作はCD化されているが、中古が2万円以上の取引で衝動買いはできない。

1. Roy's Boys
2. You Don't Know What Love Is
3. Cinq Quartre
4. Musis Sacrum
5. The Leopard
6. Latino

Ted Curson - trumpet, pocket trumpet
Booker Ervin - tenor saxophone
Jimmy Woods - bass
Edgar Bateman - drums

Recorded on May 13, 1966 at Baarn, Netherlands.

Ornette Coleman / Virgin Beauty

このアルバムが録音されたのは1987年10月。コールマン57歳。ジャズにおける一つの形を作り上げ、次の世界を目指そうとしていた。そう考えたい。ジャズアルバムとしては珍しく、ぎっしりと11曲が詰まっている。どの曲もポップであり、フリージャズの先駆者というような先入観で聴くと大怪我する。グレイトフル・デッドのジェリー・ガルシアが、3曲でゲスト参加。87年9月にコールマンとセシル・テイラーが、デッドのコンサートに参加したのがきっかけのようだ。ローリングストーン誌(1989年3月)に、コールマンの特集記事を見つけた。

出典 https://www.rollingstone.com/music/music-news/ornette-colemans-time-64196/

サブタイトルは「デッドの協力により、ジャズの永遠の偶像破壊者は新しい聴衆を得ようとしている」。以下は、ガルシアが本作に参加したときのコメント。

"I think it’s very accessible. But the setting against which it occurs is real dense. Ornette’s music is strangely simple and difficult at the same time. The notes are not difficult. But the harmonic relationships that linger behind them are really deep."(とても近づきやすい。だが、ほんとうに密度が高いんだ。オーネットの音楽は、奇妙なほど単純だが同時に難解。音符は難しくはない。しかし、その背後にあるハーモニーの関係性が実に深く、消え去りはしない)。コールマンと共演したガルシアだからこそ、語れる言葉だろう。ジャケット両面を見ながら聴いていると、ガルシアが受け取ったイメージがなんとなく浮かび上がってくる。

1. 3 Wishes
2. Bourgeois Boogie
3. Happy Hour
4. Virgin Beauty
5. Healing The Feeling
6. Singing In The Shower
7. Desert Players
8. Honeymooners
9. Chanting
10. Spelling The Alphabet
11. Unknown Artist

Ornette Coleman - alto saxophone, trumpet, violin
Denardo Coleman - drums, keyboards, percussion
Calvin Weston - drums
Jerry Garcia - guitar (tracks 1,6,7)
Bern Nix - guitar
Charles Ellerbie - guitar
Albert MacDowell - bass
Chris Walker - bass

Recorded in October 1987 in NYC.