Bobby Timmons / In Person

ボビー・ティモンズの初リーダーアルバムThis Here Is Bobby Timmons収録曲の作曲者を調べていたとき、本アルバムの存在を知った。ビレッジ・バンガードでのライブで、1曲目の「枯葉」が独特のアレンジとあったので購入。確かにティモンズ流のブルージーな「枯葉」である。しかしながら、ライブアルバムとしては何となく違和感がある。それは、4曲目と10曲目にあるこのトリオのテーマ曲Dat Dereがフェイドアウトするからだ。

LPではDat Dereの演奏が入り切らず、と言ってもテーマ曲なので捨てることもできず、フェイドアウトさせて押し込んだのだろう。CD化で余裕が生まれたので、Dat Dereを丸ごと入れ、さらに5曲目のThey Didn't Believe Meも追加。ところが、LPでフェイドアウトしたDat Dereはそのまま残した。このことがライブの雰囲気を台無しにしている。Dat Dereの3曲は、拍手の入り方から全く同じ音源。つまり、実質8曲のライブアルバム。聴き直すと、拍手からスタートする「枯葉」も不自然。ライブの曲順を忠実に守る必要はないものの、アルバムタイトルIn Personの「生演奏」の意味合いが、「半生(はんなま)」という感じだ。

1. Autumn Leaves
2. So Tired
3. Goodbye
4. Dat Dere [theme]
5. They Didn't Believe Me
6. Dat Dere [full-length]
7. Popsy
8. I Didn't Know What Time It Was
9. Softly, As In A Morning Sunrise
10. Dat Dere [theme]

Bobby Timmons - piano
Ron Carter - bass
Albert Heath - drums

Recorded on October 1, 1961 at the Village Vanguard, NYC.

Bobby Timmons / This Here Is Bobby Timmons

ボビー・ティモンズ の初リーダーアルバム。ティモンズのディスコグラフィーを見ると、ケニー・ドーハムの1956年5月31日のカフェ・ボヘミアでのライブがレコード・デビュー。それから4年近く経って、ようやくリーダーの声が掛かったことになる。

ティモンズの作品は全9曲中の4曲(This Here, Moanin', Dat Dere, Joy Ride)。Moanin'はアート・ブレイキーの58年10月録音のアルバムMoanin'に、This Hereはキャノンボール・アダレイの59年10月録音のアルバムCannonball San Franciscoに収録されている。つまり、自分の作品をサイドマンとしてリーダーに提供してから、自前のピアノトリオでそれらの録音に臨んだことになる。遠慮深いと言うか、欲がないと言うか。牧師の息子ティモンズらしい。

1. This Here
2. Moanin'
3. Lush Life
4. The Party's Over
5. Prelude To A Kiss
6. Dat Dere
7. My Funny Valentine
8. Come Rain Or Come Shine
9. Joy Ride

Bobby Timmons - piano
Sam Jones - bass (except track 3)
Jimmy Cobb - drums (except track 3)

Recorded on January 13 & 14, 1960 at Reeves Sound Studios, NYC.

Bobby Hutcherson / Oblique

不思議なアルバム。1967年7月の録音で、プロデューサーはアルフレッド・ライオン。ところが、リリースされたのは1980年。所有する輸入盤ジャケット裏にはOriginally issued in 1980 as GXF-3061 in Japanという記載がある。なぜに、ライオンはリリースを躊躇したのか。そして、日本の誰が本作の音源を発掘したのか。以下は想像でしかない。

66年2月録音のアルバムHappeningsもライオンが手掛け、ベース以外は同じメンバー。つまり、本作はHappeningsを超えるハプニングを狙ったのだが、思い通りには行かずリリース後の酷評を恐れた。一方、本作のポイントはハービー・ハンコック作の3曲目Theme From Blow Upにある。67年公開の映画Blow Up(邦題:欲望)のテーマ曲。ハンコックがV.S.O.P.として70年代後半に来日した際、ボビー・ハッチャーソンと録音した自分の曲が埋もれている、と日本のレコード会社に漏らしたのではないだろうか。さて、真相は?

1. 'Til Then
2. My Joy
3. Theme From Blow Up
4. Subtle Neptune
5. Oblique
6. Bi-Sectional

Bobby Hutcherson - vibraphone
Herbie Hancock - piano
Albert Stinson - bass
Joe Chambers - drums

Recorded on July 21, 1967 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey.